日野オートプラザで星形エンジンを見よう

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日野オートプラザ。 

日野ライジングレンジャー、401号車(菅原義正車両)

日野ライジングレンジャー、401号車(菅原義正車両)

1996年にグラナダ-ダカールを走った日野ライジングレンジャー、401号車(菅原義正選手車両)。

この貴重で何ともカッコいいレーシングカミオン(!)が展示されている場所は、「日野オートプラザ」。日野自動車株式会社が管理している、いわゆる「車の博物館」です。

日野オートプラザ。

日野オートプラザ。公式サイトよりお借りしました。

場所は東京都日野市。広大な平地に白い建物がありました。

日野オートプラザ

日野オートプラザ・・・って書いてないけど、ココです。

控えめな看板に騙されそうですが、貴重な車両が多数展示されています。入場料は無料!

さて先の401号車、こんなに間近に眺めることはできる機会は少ないのでじっくりと観察します・・・さすがカミオンと言えどレーシングマシン、リアハッチにはスポンサーマークがびっしり。

リヤハッチのスポンサーロゴ。

リヤハッチのスポンサーロゴ。

よーくみると、これ一つ一つ手書きです!

スポンサーロゴは手書き!

スポンサーロゴは手書き!

記念撮影。こういうの、やらずにいられないワタシ。

観光地のアレ。

観光地のアレ。

 

一般展示物。

館内も2階建てで内容物は盛りだくさん。大スケールのスクラッチモデルカーによる展示。

ミニチュアギャラリー

ミニチュアギャラリー

そしてこちらはトミカで形作られた街のディスプレイ。トミカには日野の車がたくさん!

トミカ!

トミカ!

そして実車展示、こちらは今はなき日野のスポーツモデル、コンテッサ。細いハンドルが泣かせます、このサイズの車っていいですよね~。

コンテッサS900。美しいです。

コンテッサS900。美しいです。

さて2階建ての車両展示棟を上からパチリ。・・・あれ?天井からぶら下がっているものは?

天井から航研機。

天井から航研機。

 

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マニア向け展示物。

そう、航研機です。

航研機

航研機(こうけんき)は、東京帝国大学(現東京大学)航空研究所が設計し、飛行は大日本帝国陸軍の協力のもと1938年(昭和13年)に長距離飛行記録を作った実験機である。

用途:試作長距離機
分類:実験機
設計者:東京帝国大学航空研究所
製造者:東京瓦斯電気工業
運用者:東京帝国大学航空研究所
初飛行:1937年(昭和12年)5月25日
生産数:1機
生産開始:1937年(昭和12年)3月31日
運用状況:退役・廃棄

出典:ウィキペディアより(航研機

日本機マニアでも知らない人がいるでしょう、かなりマニアックな実験機。私も存在は知っていましたが、その製造者、東京瓦斯電気工業が日野自動車であったとは存じ上げませんでした。

この機体、オープントップなんですよね。これで62時間22分49秒飛んだのですから・・・絶句。

さて、他にも多数の展示車があるのですが、私のお目当てへ直行させて頂きます。そう、ここ「日野オートプラザ」には、本物の旧日本海軍が使用していた星形エンジンが展示されているのです。

 

空冷星型9気筒エンジン光(ひかり)。

光エンジン、全景。

光エンジン、全景。クリックすると拡大します。

 

光 (エンジン)。

光(ひかり)は、第二次世界大戦前に中島飛行機が開発・製造した航空機用空冷星型エンジンでバルブ駆動方式はOHV。 海軍に光として、陸軍にはハ8として採用され、陸軍機にも搭載されている。社内呼称はNAP。

出典:ウィキペディアより(光(エンジン)

なかなか星形エンジンの程度の良いカットモデルを見る機会はありません、貴重な展示です。

光エンジン、ピストン回り。

光エンジン、ピストン回り。クリックすると拡大します。

じっくりと各部を見ると・・・。まず特筆すべきはこのシリンダーの肉の薄さ!770馬力クラスのエンジンとは思えない薄さです。材質は鋳鉄でしょうか・・・?合わせて冷却フィンの薄さと密度もびっくりです。これは精密機械だ・・・。

そして、シリンダーヘッドとシリンダーの締結方法にも驚き。なんとシリンダーに細かいおネジが切られており、シリンダーヘッドにはめネジが切られています。そう、シリンダーにシリンダーヘッドをぐるぐる回しながら入れるんです!

なんてこった、きちんと正面向くんでしょうか?そして、ねじ込みすぎたら圧縮比狂いますけどいいんでしょうか?

識者に伺ったところ、シリンダーとシリンダーヘッドはいわゆる「焼嵌め」になっており、ヘッドを焼いてねじ込んで冷えると固定される、という方式だとか。これで「正面向くのか問題]は解決。そして圧縮比問題は・・・?謎のままです。

恐らく、シリンダーとシリンダーヘッドを焼嵌めてから、シリンダー下部のスカート部に、クランクケース取り付け用の穴をあけたのでしょうか・・・。

そして日常整備。バルブシートの擦り合わせはどうやるのでしょうか?毎回焼嵌めを外すのかな?・・・これもどこかで見たような。。。と思って本棚を探してみたら、ありました。

「空のよもやま物語 (光人社) わちさんぺい氏著」よりお借りしました。

「空のよもやま物語 (光人社) わちさんぺい氏著」よりお借りしました。

「空のよもやま物語 (光人社) わちさんぺい氏著」

という本がありまして、これはマンガ家?のわち氏が陸軍航空隊所属の整備員時代の経験を、ユニークな絵とともに語ったものです。

その中に「カーボンが溜まって圧縮が落ちたエンジンを整備」する話があり、その挿絵(これもわち氏が自ら筆を取っています)をみると、

  • シリンダとヘッドをまとめて取り外して
  • そこから抜き取ったバルブを手にしている

絵があります。足元にあるのは恐らくバルブコンパウンド、「砂入りのグリス」のような記載もありますので、いわゆる「バルブ摺合せ」もこの状態でやる・・・のでしょうか・・・?

なぞは尽きません。

光エンジン、ピストンクローズアップ。シリンダの薄さが際立つ。

光エンジン、ピストンクローズアップ。シリンダの薄さが際立つ。

ピストンはフラットップ。スカートは恐ろしく短いです、これは軽量化のためでしょうか。ピストンリングは2本、オイルリングは1本。まるでバイクのスポーツモデルのピストンです。ピストンピンも肉が薄いです。

うーむ。

マスターコンロッドに接続されているサブコンロッドが見えます、I型のシンプルな構成ですね。

光エンジン、バルブシートガイド。

光エンジン、バルブシートガイド。

そしてバルブシートはかなり幅広、5mmはあります。そして驚いたのがバルブシートガイドがねじ込み式なんです。どうやって回すのだろう?鋳込み用の山かと思いましたが、ヤマがカット面の左右で半ヤマずれていますのでネジ込み式で正しいと思います。

光エンジン、ロッカーアーム。

光エンジン、ロッカーアーム。

ロッカーアーム。バルブクリアランスはシム式ではなくアジャスタ式。バルブスプリングはダブル。

光エンジン、バルブガイド。

光エンジン、バルブガイド。

バルブガイドも意外なほど細いです。うーむ、精密機器だ。これを9気筒分調整して快調に回すのは、大変な苦労であったと偲ばれます。いいオイルもなかったでしょうし・・・。

 

V12型川崎BMWハ-9 II乙型。

液冷12Vエンジン。

液冷12Vエンジン。

そして隣には液冷V12型川崎BMWハ-9 II乙型、航研機搭載エンジンの系列だそうです。

いやー、V型エンジンのバンク間はもうごっちゃごちゃですね。

メカメカしい!

メカメカしい!

ちなみに軍用エンジンは他にもたくさん展示されていますからぜひそちらもお楽しみに。

床にはこんな風に、日野のエンジンのカットイラストが。

じゅうたんにも遊び心が。

じゅうたんにも遊び心が。

あちこちにあるので一通り撮影してコレクションしてみましたが、惜しい、数種類しかなかった!全部違うと思ってたのに!

じゅうたんコレクション(笑

じゅうたんコレクション(笑

 

まとめ。

非常に美しい博物館で、ちょっとした喫茶店も併設されています。マニア向け限定ではなくご家族お子様連れでも十分楽しめるでしょう。ご紹介しきれていない車両、エンジンがまだまだたくさんあります。

ぜひ、足を運ばれてご自身の目でお楽しみください。

  • 公式サイト

http://www.hino.co.jp/autoplaza/

  • アクセス&インフォメーション

http://www.hino.co.jp/autoplaza/access/

 

参考資料。

  
空のよもやま物語―空の男のアラカルト (光人社NF文庫)

無茶苦茶面白い!

わちさんぺいさんの、少年航空整備兵よもやま話。整備兵の笑いあり涙ありの体験記。エンジンを下さずにヘッドを開けて・・・日本機と鹵獲機のオイル漏れの違い・・・こんな本なかなかありませんぜ。

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