防空識別圏

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防空識別圏。

今回の「多少は役に立つミリタリー無駄知識」。たまには時事ネタ、防空識別圏です。

いきなり結論です。防空識別圏は誰のものでもありません。公(おおやけ)のものです。誰が通過してもいいですし、断りを入れる義務もありません。そこで攻撃されることなんてありませんし(許されない、のほうが正しいかも)、万が一そんなことが起きたら文字通り国際レベルの大問題になります。そもそも、防空識別圏という用語は法律用語ではありません。国際法で定義もされていません。

まわせーー!スクランブル!

まわせーー!スクランブル!

 

領空、というものがあります。これは明確に国際法で定義されており、それは領海(大抵、海岸から12ノーティカルマイル)の上空を示します。ここに侵入した航空機はその国の許可を得ていない場合、「不法行為」とみなされ、侵入された国は侵犯対抗処置を取る権利があります。が、この場合もいきなり即撃墜とはなりません。(そういう事件もありましたが)

段取り。

第1段階:無線による警告

Warning!Warning!You have violated Japanese Air domain!とかなんとか。

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第2段階:軍用機による警告

該当機に航空自衛隊の戦闘機が接近、ただし刺激をしないように横もしくは斜め前から見えるように接近します。

第3段階:軍用機による警告射撃

いよいよこりゃ言うこと聞かんぞ、という時は警告射撃となります。この場合も(意外かもしれませんが)、該当機の真横もしくはやや前方に占位し、「明確に攻撃ではない(当たらない)」条件で射撃する必要があります。

この場合も無線の予告付きです。 We’ll give you ‘signal’ firing!とか。

第4段階その1:強制着陸

ものすごく難しいとのことです。「降りる意思のない飛行機を強制的に降ろすことは誰にもできない」という言葉を見たことがあります。

第4段階その2:撃墜

ここまで行ったら歴史の教科書に載るクラスの事件ですね。

という段取りになります。

でも、これらはすべて「領空に入ってから」の話です。

 

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領空侵犯「後」では間に合わない!

飛行機はとても速度が速く、先に述べた12ノーティカルマイルなんぞ1分以内に飛び越えてしまいます。

つまり、「領空侵犯されてから対処」したのでは上記第一段階に入る前に基地上空、首都上空に侵入されてしまいます。なのでその前に「緩衝領域」として「防空識別圏」を設けるのです。

この空域は先の説明の通り法的根拠がありませんから、各国めいめいに勝手に設定しています。そして、この空域に所属不明機が侵入した場合、あくまでも「領空侵犯させないために」戦闘機がスクランブルし、その所属不明機をエスコートします。

この空域ではなーんにも手出しできません。「君は誰?ひょっとして悪いこと考えてない?防御は完璧だよ無駄だよ?間違って近づいてきたのなら、帰りなさい。ね、悪いことは言わないから。おとなしくね。」てなところです。(ホントはこんな呑気じゃありません)

Attention.Attention.This is Japan Air Self Defense Force.You are now approaching to Japanese air domain.Take reverse course immediately.

とかなんとか(ぷりーず、とかついてない命令形であることに注意)。

なのでこの段階で攻撃されることはありませんし、しちゃいけません。まあ本当に侵入機が無実の民間機で、戦闘機にスクランブルかけられたらそれはそれは怖いことでしょう・・・。

なので、こんなめんどくさくて心臓に悪い手順を行うのはお互いためにならないね、ってことで防空識別圏を飛ぶ機体は、事前に「フライトプラン」なるものを提出する、というわけです。提出は任意ですし目的は「お互いの安全な飛行のため」となるわけです。

 

防空識別圏は、公(おおやけ)の空域。

本来はフライトプランの提出を強要することはできません。出してない機体を防空識別圏から排除することもできません。攻撃なんてもってのほかです。あくまでも「フライトプラン提出を依頼する」「領空侵犯の可能性がある場合のみ、退去を要請する」ことしかできません。

この辺りをよく把握して、報道に接することを、強くお勧めする次第です。今回はまじめに締めてみました。

ちなみにネタ元はファントム無頼やパトレイバーなどのマンガですので話半分に取ってくださいね。電波法第59条に相当する行為は行っておりませんのであしからず・・・・

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