ドッグファイト

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ドッグファイト。

ドッグファイト。空中戦。こんにちは。「役に立たないミリタリー雑学」です。

ギア&フラップダウンの形態でも軽快な運動性を誇示するF-15J

ギア&フラップダウンの形態でも軽快な運動性を誇示するF-15J

 

トップガン(古いね)などの戦闘機映画。たいていクライマックスシーンは空中戦になります。敵味方入り乱れて空を飛び交いわけがわからなくなったところで主人公はピンチに陥るものの、戦友のドッグタグを握り締めたりロシア語で考えたり滑走路を火の海したりしてなぜか覚醒、勝利しちゃったりします。

 

クルクル回る理由。

彼ら、何をしてるんですかね?なんでくるくるまわるんでしょう?

戦闘機はたいてい、前方しか攻撃できません。なぜ前方しか攻撃できないか、これを書くとそれだけで大量のうんちくを書かにゃならんのでここでは割愛しますが(さらに前に撃てない不思議なイギリス機デファイアントとかもありますがこれも割愛)、前しか撃てないのでお互いに敵機を前に押し出す、つまり後ろに回りあう機動を「お互いに行う」ことになります。

まるで2匹の犬がお互いの尻尾に噛み付こうとくるくる回る姿に例えられてドッグファイト(犬の喧嘩)と呼ばれるわけです。

さて同じ性能の飛行機が2機あるとします。これらがお互いに後ろに回りあいます。この場合、双方のパイロットが同じ腕前であれば(飛行機は曲がるだけでも腕の差がでます・・・バイクもそうか)燃料が尽きるまでお互い180度の位置でくるくる回ることになり、墜落してしまい決着はつきません。 実際の戦争でも、戦闘機はそれぞれの国が総力を結集して開発しますから性能は似たりよったりです(異論は認める)。では、どのように敵機を追い詰めるのでしょう。

 

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エネルギー管理。

飛行機とは面白いもので、

「運動をすると速度が落ちる」

という特性があります。曲がっただけでも速度は落ちますし、ロールを打つだけでも速度が落ちます。これを「運動エネルギーの低下」と位置づけます。落ちた速度を回復するにはどうするか。エンジン出力を上げるのは当然として、急降下することで重力の支援を受けて高度を速度へ変換することができます。これを「位置エネルギーを落として運動エネルギーに変換する」と呼ぶことができます。

そうです、戦闘機は自機の持つ「位置エネルギー」と「運動エネルギー」を相互変換しつつ、エンジン出力でそれを補いつつ、敵機との位置取りを最良の位置へもっていく戦いをしているのです。

 

ヨーヨー機動。

例です。図をご覧下さい。

ハイGヨーヨー

ハイGヨーヨー

 

青機は赤機を追撃しています。青機は赤機に追いついたその瞬間、赤機は右に最大旋回を打ちます。 青機はこのままでは赤機を追い越してしまう、鋭く曲がるためには速度を落とす必要があります。だからと言ってブレーキ(エアブレーキというものがある)は掛けません。

鋭く上昇することで速度を高度へ変換し(高度を上げて速度を落とす)、最適なコーナリングスピードレンジへ機体を持ち込みます。そこで鋭い右ターンを決め、ノーズを敵機に向け一気に降下、高度を落とすことで速度を回復させ敵機との距離を詰めるのです。

漫然と水平旋回している敵機は気づいたときには背中にミサイルが刺さっているわけです。このテクニックを「ハイGヨーヨー」と呼びます。 本来であれは赤機は青機が高度を取った瞬間、青機がハイGを掛けることを察知し機体を裏返し一気に向きを180度変え戦場を離脱(スプリットS)すべきです。

このようにパイロットは常に敵機の動きに着目し、意思を読み、裏をかき、自機を有利な位置へ持ち込もうとします。これを称して「3次元のチェス」と呼ぶのです。

・・・文字通り「命がけのチェス」です、9Gで振り回され血圧は300を超え腕の毛細血管がプチプチ音を断てて切れる状況で、「ピアニストのタッチで機器を操作」することを要求されます。

 

余談。

余談です。 少しでも裏をかく為に(?)機体の表裏を誤解させるべく、操縦席そっくりのペイントを機体のウラに書くことが流行りました。画像の本物のキャノピーの下に、ダミーキャノピーが描かれているのがわかるでしょうか。 1機200億円を超える超ハイテク兵器でも、こんなローテクが勝敗を決することがあるのかもしれません。

キャノピーの裏にダミーキャノピー塗装を施したCF-18。

キャノピーの裏にダミーキャノピー塗装を施したCF-18。

 

  • 画像は「wikipedia CF-18」よりお借りしています。

・・・しかし、このような工夫・努力を無用の長物としてしまう革新的技術が登場します。そう(?)、ステルスと早期警戒管制機です。

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