F-35

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F-35。

知ってても誰にも披露できないミリタリー知識、番外編です。

筆者追記:F-35はF-16に勝てない?War on Boringの記事、「Test Pilot Admits the F-35 Can’t Dogfight」を読み解く。もあわせてご覧ください。 

今日はちょっと(かなり)面白い記事をネットで見つけてしまいましたのでそれをご紹介します。また、ある程度は背景を知らないとその面白さ(?)が半減してしまいますので、そのあたりを解説しますね。

今回のテーマ、F-35。

今回のテーマ、F-35。

 

F-35、ライトニング2。ロッキード・マーティンらが開発したマルチロールファイター。開発計画名称は統合打撃戦闘機(Joint Strike Fighter)。画像はウィキペディアよりお借りしています。

  • 空軍向けのA型
  • 海兵隊向けのB型
  • 海軍向けのC型

の3タイプが計画されており、A型は航空支配戦闘機(時代は航空優勢ではないのだよ)、B型は垂直離着陸戦闘機、C型は空母への離着艦な艦上戦闘爆撃機、となんでもござれの状況です。

ちなみに恐らくC型はF-14のような艦隊防空任務は要求されていないものを勝手に思っています。その任務は今はイージス艦のお仕事ですから、この小柄な単発単座機機は純粋な戦闘爆撃機の任務を持っている・・・のでしょう。

とにかく「ありとあらゆる任務に対応でき」「空軍、海兵隊、海軍バージョンを取りそろえ」「あまつさえステルス性能さえ有している」夢の戦闘機なのでした。

生産予定数は5,000機以上。購入予定国は10か国以上。

アメリカのみならず世界中を巻き込んだ、史上最大のプロジェクトです。

 

スプレイ氏、大いに吠える。

そんな「夢の戦闘機」に対し、異を唱える人もいます。スプレイ氏もその一人です。

ではその楽しい?記事をご覧ください。

和訳された記事から要約するのは心苦しいのですが、要はこのスプレイさんというおじさんが、

  •  F-35はハイローミックスのローを担当するそうだがそもそもハイローミックスなんて空軍のでっちあげだ
  • あれもできる、これもできるなんて戦闘機が使い物になるわけない。発想からばかげてる
  •  空中戦なんてできやしない。マニューバもできない
  •  ステルス?あんなものでっちあげだ!
  •  F-35ってのは予算獲得と利権のために作り上げられた恐ろしく高価な役立たずだ

なんてことを語っております。

なにいってんでしょうねこのおじさんは。F-22が世界最強の戦闘機であることは間違いなく、それとハイローミックスを分担するF-35が役立たずなんて言いがかりにもほどがあります。時代はマルチロールですし、いまどきステルス性のない戦闘機なんて考えられないです。いったいなにをいってるやら。

なーんて思っちゃいますよね。

でも、筆者はこの記事を食い入るように読みました。よくわからない英語の動画も何度も聞きました。

なぜなら。

このおじさん(失礼)、スプレイ氏はタダモノではないのです。

 

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その人、Pierre Sprey。

ピエール・スプレイ。

職業、航空機デザイナー。防衛アナリスト。(なぜか)音楽プロデューサー。

そしてあの「ファイターマフィア」のNo.2。

そう、彼こそハイローミックスでご説明した「天才ボイド」率いるファイターマフィア4人衆の重要メンバー。F-15、F-16、A-10、そしてF-18にも関わったボイドとスプレイ、文字通り「現代のアメリカ空軍・海軍の航空機の主要機ほぼすべて」を作り上げた人物、そのものです。

彼らがいなくては、そしてボイドがOODA理論を体系立てなければ、今のアメリカ軍はどうなっていたのか想像もつきません。そのような貢献をした人物です。

その彼が吠えるわけですから、すべてに理由があるのです。

 

ハイローミックスなんて空軍のでっちあげだ

ハイローミックス。

高価・高性能の兵器と廉価・低性能の兵器を組み合わせて、適材適所で対応しましょうという理論です。

ハイローミックスの項で書かせて頂きました通り、この用語は

  • ファイターマフィアがF-16の研究予算を議会からぶんどるために作り上げた「でっち上げ」のキーワード

です。そして、先に書いた通りこのスプレイ氏はファイターマフィアの一員ですから、彼こそがでっちあげた当事者、張本人なんです!

ですから彼の発言、

 この「ハイローミックス」という発想からして、そもそも空軍がPRのため考えたでっち上げなんだ。

の前には

 でっち上げた俺らが言うんだから間違いないんだけどね。

が付くべきなんです・・・スプレイ氏、わかっててブラックジョークとして言ってるんだと思うんだけどな・・・

大体、70年代からあるんだから。よくこんなに長くもったもんだと思うよ(笑)

の発言に至っては、まさにその1970年代が「ファイターマフィアがF-16の研究費用獲得のためにハイローミックスと言い始めた年」ですから、もう故意犯です。彼らもこのキーワードがこんなに流行るとは思ってなかったのでしょう。

ハイローミックスの項で書かせて頂いたとおり、この用語は英語版Wikiにもアメリカ空軍のサイトにも存在しません。解説された英文サイトもあまりありません。

ここでようやく「でっちあげだ」と本人が断言して頂いたので、「ハイローミックスでっち上げ問題」はここで解決、とさせて頂きます(笑

 

あれもできる、これもできるなんて戦闘機が使い物になるわけない

スプレイ氏がF-15、F-16の開発にあたる少し前、アメリカは一つの病に陥っていました。それは「統合開発病」。

センチュリーシリーズで特殊な用途の戦闘機にじゃぶじゃぶお金を使っていたアメリカ海軍、空軍は議会から予算削減を強いられます。彼らはその対策として「共用の統合戦闘機」を作ることで解決しようと考えます。お互いにちょっとだけ我慢して、一つの戦闘機を共同で作ろうよ、そしたら安くなるんじゃない?ということでです。

そして当時開発された「統合戦闘機」がF-4であり、F-111です。

F-4Dファントム。ショートノーズもまたよろし。

F-4Dファントム。ショートノーズもまたよろし。

  • マクドネル・ダグラス(当時)、F-4ファントム。これは空軍型のD。画像はウィキペディアよりお借りしています。

1/32 F-4J ファントムII ブラックナイツ

 

F-111アードバーグ

F-111アードバーグ

  • ジェネラル・ダイナミクス社、F-111アードバーグ。これは空軍型(笑)のA。なんで(笑)かってーと、海軍型のBは存在しないからです。画像はウィキペディアよりお借りしています。

1/144 ゼネラルダイナミクスF-111アードバークダイキャスト

結果はどうでしょう。

F-4は戦闘爆撃機としては成功したものの、制空戦闘機としては大失敗に終わりました。

F-111は空軍型は完成したものの、やはり制空戦闘機としてではなく戦闘爆撃機として活躍しました。海軍型は・・・海軍が一切妥協をしなかったため、計画はキャンセルされました。そして代わりに海軍は独自にF-14を開発し、それを空軍に採用しろとか航空自衛隊でも採用するかとかまあいろいろありました・・・。

兎にも角にも「統合戦闘機」は、その本来の意味において成功した事例はない、と言ってしまってよいでしょう。

この2例を目の当たりにしたスプレイ氏ですから、あれもできる、これもできる戦闘機が活躍できるはずなんてない、と断言されるのも無理はないように思えます。

 

空中戦なんてできやしない。マニューバもできない。

スプレイ氏所属(?のファイターマフィアが作り上げた戦闘機はF-15、F-16、A-10、F-18であると書きました。これらの戦闘機に通ずる概念が「エネルギー機動性理論(E-M理論)」です。

  • より高い位置(位置エネルギーが大)に占位し、より速い速度(運動エネルギー)を持つ側(エネルギーの総和が多い方)が、ドッグファイトを制する
  • エネルギーを素早く使用し、そして失ったエネルギーを素早く回復できる軽量でパワフルな機体が優秀な機体である

という概念であり、そのため

  • より軽量で
  • より強力なエンジンを積んだ

頑丈な戦闘機が必要となります。徹底的にムダを排除するその思想は、F-15に折りたたみ式のステップを付けるかつけないかで揉めるほどのものでした(結局ボイドは負けて極めて細くシンプルなステップを付けることになる)。

そしてその形状は、その機体に課せられた任務により決定されるべきです。

ですから、航空優勢戦闘機たるF-16は小型軽量単発(エンジンは重いので)の機体に、前縁スラットとフラッペロンを配したLERX付きの主翼により恐るべき旋回性を持ちます。その高機動で「敵の戦闘機」を手玉に取り圧倒的強さで撃墜します。

ホントにカッコいいF-16

ホントにカッコいいF-16

  • ホントにカッコいいF-16。画像はウィキペディアよりお借りしています。

F-16A Thunderbirds (1/32)

そして近接支援戦闘機であるA-10は生存性を高めるためにエンジンを2機高い位置に配置し、低速域で最大現の揚力を発揮する直線翼を持ちます。長大な航続時間により長時間上空に張り付き徹底的に「敵の兵士」を苛め抜きます。

男くさいA-10サンダーボルトII

男くさいA-10サンダーボルトII

  • フェアチャイルド・リパブリック社、A-10サンダーボルトII。同じ人物が設計したとは、とてもとても。画像はウィキペディアよりお借りしています。

 
1/32 A-10A サンダーボルトII

 

でもそれぞれ「任務に余計なものを廃し、最大限にE-M理論を発揮できる機体」であることは間違いありません。

統合戦闘機はタイプによりパーツは違うというものの、そのアウトラインは同一となります。画像はすべてウィキペディアよりお借りしています。

F-35のA。空軍型。

F-35のA。空軍型。

  • F-35のA。空軍型。制空戦闘機として高い機動性、長射程のミサイル発射能力を持たないといけない

 

F-35のB。海兵隊型。

F-35のB。海兵隊型。

  •  F-35のB。海兵隊型。垂直離着陸できなきゃいけない。近接支援戦闘を行うために長時間戦場を制圧できないといけない。

 

F-35のC。海軍型。

F-35のC。海軍型。

  •  F-35のC。海軍型。短い空母の甲板から離着陸できないといけない。

 

画像を貼り間違えているか心配になるくらい、そっくりです。

そう、制空戦闘を行うにはエンジンパワーが足りず空中戦機動ができず、近接地上支援を行うためには翼が小さすぎ航続時間が短すぎるのです。

F-16とA-10、制空戦闘機と近接支援戦闘機。2種類の異なる戦闘機の設計にかかわり、かつ大成功を遂げたスプレイ氏。彼としてはトライアスロンの選手が、それぞれの種目の専門選手である水泳選手やマラソンランナーに勝てるわけがない、と強く考えるのもまた無理のないことでしょう。

 

ステルス?あんなものでっちあげだ!

ステルス。第5世代戦闘機の必要条件です。

アメリカはすでにF-117、B-2、F-22と3機種のステルス機を開発し、F-22以外の2機種は実戦投入されています(2015年4月当時)。それくらい実績のあるステルスなのに、スプレイ氏は「でっちあげだ!」と切り捨てます。筆者は、この発言の裏には2つの背景があると考えています。

 

最新デバイスは、しばしばその威力を発揮しない

先に「F-4は制空戦闘機としては失敗した」と書きました。いったい何が起きたのでしょう?

「万能戦闘機」となるべくして生まれたF-4ファントムは、その武装はミサイルのみでした。

敵機のすぐ後ろに占位し追尾し、こまねずみのように逃げる敵機に狙いをつけて無誘導の弾丸を正確に当てなくてはならないガンに対し、ある程度の距離から(レーダー誘導ミサイルに至っては視界外から)発射でき、目標まで誘導されるミサイルは夢の兵器でした。これならばガンなんていらねーや、といらないものたくさん積んだ割に必要なものを外しちゃう盆栽バイクみたいなF-4なんですが、ベトナムの空で想像しえなかった状況にぶち当たります。

ミサイルは、その宣伝通りには当たらなかったのです。

F-4Cに装備されたサイドワインダーとスパロー

F-4Cに装備されたサイドワインダーとスパロー

  • 当たらなかったミサイル。F-4Cに装備されたサイドワインダーとスパロー。画像はウィキペディアよりお借りしています。

 

一説には、

  • 高温多湿の気候がミサイルの電子デバイスに悪影響を与えたとも
  • 水田が太陽光線を反射して赤外線センサーを惑わせたとも
  • 不慣れな整備員がミサイルのコンディションを保てなかったとも

言われています。

原因はあるにせよ、事実として「数発のミサイルしか搭載していない二人乗りの大型戦闘機F-4ファントムII」は「ガンを装備した一人乗りの単発軽量なMig-17」に対し、不利な格闘戦を強いられました。

結果、F-4には急きょ後付けのガンポッドが装備されましたし、後期型には20mmバルカン砲が標準装備されました。

 

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最新デバイスは、しばしば政治的な制約を受ける

同じくベトナム戦争のF-4。

パイロットには「交戦規定(Rules of Engagement)」が配布されます。いかに戦争といえど(特に先進国の戦争は)決まりがあるのが当然ですがそのROEにはパイロットが目をむくような1文が記載されていました。

  • 目視外戦闘の禁止

大変なことになりました。目視外から強力なレーダー(F-4の機首が太いのは大きなレーダーを積んでいるからです)を使用して(敵機が自機を見つける前に)スパローミサイルを放ち、一方的に敵機を抹殺することがF-4の戦い方です。

これが恐らく「政治的な理由」で禁止されてしまいました。

なんということでしょう、その強力なレーダーも、レーダーを操作するRIOを載せた後部座席も、巨大なスパローを4発搭載できる能力も、すべて無用になってしまいました。必要なのは格闘戦能力ですが、それはE-M理論に基づいて設計されていない「統合戦闘機」F-4には望むべくもないものでした。

(実は、2人乗っていることで目玉(正式名称:アイボールMk1)が2倍あることは格闘戦においてそれなりに有利だったりしたというお話もあり)

スプレイ氏はこう言いたかったのではないかと思います。

 ステルス機能がいつでも100%威力が発揮できるとは限らない。またテクノロジは追いかけっこだ、いつF-35のステルス性能が破られるかわかったものじゃない。
 政治家の野郎が余計なことを言えばステルス性を発揮できない戦場になるかもしれない。
 そんなものに、パイロットの命を預けられるかい?

と。

え、ベトナムなんて過去の話ジャマイカ、現代において政治が兵器の性能をスポイルするなんてことがあるの?だって?

恐ろしく身近に、先制的な視界外戦闘を禁じられている国があるじゃないですか・・・そうです、それは日本です。

 

F-35ってのは予算獲得と利権のために作り上げられた恐ろしく高価な役立たずだ。

軍は何のためにあるのでしょう?戦争という行為を行い、目的(これは戦争ごとに違う)を達成するためです。それでは、戦争がない時はなにをしているのでしょう?

予算を獲得し、新型戦闘機を計画し、開発します。そして次の戦争に備えます。

予算を獲得するためにはお題目が必要です。ソ連の核ミサイルへの対抗しかり、中東和平の実現しかり。アメリカ空軍が予算を獲得するためには、「議会を納得させられるわかりやすいキーワード」が必要です。そして開発する機体は複雑で、高性能で、プロジェクトは大規模なほど好ましいのです。

なぜなら、そこには「巨大な予算」と「利権」が絡むからです。

前述のとおりファイターマフィアであるスプレイ氏自身もF-16の研究予算獲得のために相当な苦労をしています(何度も書きますがその時のキーワードは「ハイローミックス」)。

また、「センチュリーシリーズ」と呼ばれる100番台のFナンバーを持つ戦闘機群はまさに「予算を獲得して消化する」ために造られたとしか思えない機体がごろごろしています。

そして、今、「ステルス」というキーワードに、莫大な、極めて莫大な予算が費やされています。F-117しかり、B-2しかり、F-22しかり。そしてF-35の予算は「順調に」膨張し続けています(最近、日本という出資者が追加されました)。

スプレイ氏は軍の「内側」からそれを見続けていました。どれだけ軍が予算を欲し、利権を欲しているかを。

「F-35の存在意義は金」と断言することはできません。しかし「F-35の存在意義に、金を見出す」人物、団体が存在することは、間違いないでしょう。

筆者追記:F-35はF-16に勝てない?War on Boringの記事、「Test Pilot Admits the F-35 Can’t Dogfight」を読み解く。もあわせてご覧ください。 

 

お勧め書籍等。

 


1/144 アメリカ海軍 F-35C ライトニングII VFA-101 (塗装済キット)

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F-35ライトニングII 最新版

とりあえず、F-35の知識を広く浅く。

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10 Responses to “F-35”

  1. にゃにゃしさん より:

    ベトナムでのBVR禁止はまともなIFFもなく、同士討ちが頻発したからというのも理由ですよ。

    • yakumili より:

      にゃにゃしさん、コメントありがとうございます!

      BVRが禁止された明確な理由を米軍側公式資料で見つけられておらず苦慮しております(単に私の英語力が原因だと思いますが・・・)。

      BVRが解除された期間があり、その間のキルレシオがかなり高かったとの情報も見かけましたがこちらも日本語の3次資料レベルのお話でウラが取れず、しかしBVR解除されたというわりにIIFが新装備で追加されたという情報も無く私も書いていて確信が持てておりません。

      調査継続して追加情報ありましたら、記事に追記いたします。ご指摘、心よりお礼申し上げます。これからもよろしくお願いいたします。

  2. しゃーしゃ より:

    ラプターってイスラム国爆撃の時、一応実戦投入されませんでしたっけ

    • yakumili より:

      しゃーしゃ様、コメントありがとうございます。

      ラプターは実戦経験ありですね。航空支配戦闘機たるF-22を爆撃に使うというのもアレですが・・・

  3. 山嵐 より:

    私は一品ものの機械設計が仕事です。「用途を絞らないと失敗する」のは間違いなく、何度もひどい目に合っています。

    そして私もF-111の印象が強くて海軍と空軍などの統合機はうまくいかないという印象が強くありました。
    F-35は失敗しそうです。もう、いかにも駄作なにおいが漂ってます。
    間違いなくコケるでしょう。
    (B型はAV8Bの代わりとして割と使える。A型はごみだけど無理やりしばらく使う。C型は下手すると完成しないというのが私の予想です。)

    ところが良く考えてみると海空共用が必ず失敗するかと言うと実はそうでもなくてハリアーやラファール、トーネード、古くはスピットファイヤーなんかもなんとか海空での共用をモノにしています。

    これらの機体はアメリカじゃなくてもうちょい金のない国なので不足は我慢して無理やり使ってるのかもしれません。

    一方で失敗作にあげておられるF-4は何をもって失敗と言うかの問題かもしれませんが累計生産台数5000機越え、初飛行からほぼ半世紀たっても要撃機としてのみならずほかの用途に使用範囲を拡大して使用中で普通これ大成功の部類じゃないですか?

    こう考えるとむしろアメリカ軍はF-111の失敗、F-4の成功ががあるのになぜ今またF-35でF-111と同じ失敗を繰り返すのか。他の国や地域の共同では何とかまとめてるのになぜアメリカが入るとまとめられないのかという切り口の方が面白い考察が出来そうです。

    私の想像ではF-4の成功はより難易度が高い海軍機を作ってそれを空軍に押し付けたのでモノになった。
    同じプロセスで一番難易度の高いB型を作ってそこから他の派生型を作ろうとしたがB型は特殊すぎて他の足を引っ張りすぎてるという事ではないかと思えます。

    この先代わりも準備してないんで無理やりF-35を使うしかないのは間違いないんでどのような紆余曲折を進んでどんな形になって行くのか駄作機ファンとしては楽しみでしかたないです。

    • yakumili より:

      山嵐様、コメントありがとうございます。

      個人的にはF-35はなんだかんだいってモノにしてしまうのでは、と考えています。

      統合戦闘機という難物を、ステルスという魔法の杖で強引に「使えるものにしてしまう」・・・のではと?
      別テキストで書いている通り、ステルスを運用するためには早期警戒管制機をはじめとした統合システムが必須であり、これはどこの国でも整備・使いこなせるものではありません。その点においてアメリカは恐ろしいアドバンテージを有しており、単に機体の運動性能その他で語れない世界に突入しているのではないでしょうか。

      F-4について、ちょっと面白おかしく(このサイトの方針です(笑))書かせて頂きました。

      お書きになられている通り「要撃機としてのみならずほかの用途に使用範囲を拡大して使用中」がF-4の使われ方です。
      翻ってベトナム戦争でアメリカ「空軍」が欲していた機体は、いわゆる制空戦闘機です。しかし、ファントムはご存知の通り海軍発注であり、艦隊から遠い位置で迫るソビエトの爆撃機を迎撃する任務を求められました。その生い立ちは「空軍」が求める戦闘機としては致命的であり、MIG-21に対して苦戦(機体価格と年代を考えればキルレシオ2:1は失敗でしょう)したのは事実です。もちろん不利な交戦規定もその一つではありますが、制空ミッションでは発生しうる近接格闘戦もまた空軍の求める「制空戦闘機」の重要なミッションのはずです。

      この「失敗」を認識しているからこそF-15は「純粋な航空優勢戦闘機」として設計・開発されましたし(設計したのはファイターマフィアだ)、F-22は「航空支配戦闘機」として作られました。

      F-4はアメリカ空軍が求める「純粋な戦闘機」としては、いかがなものか、というのが私の考察です。

      とはいえ、F-4がベストセラー戦闘爆撃機であることに異論はございません。

      これからもよろしくお願いいたします。

  4. コメット より:

    最近このサイトに最近知りました。興味深く拝見させていただきます。
    各機体の性能の評価についてはについては言及しませんが、プロジェクトの成否には一定の法則があると思います。
    故・江畑氏がP-1、C-2同時開発計画のさいにおっしゃっていまし。、同時開発で両機に中途半端な部品の共有化をさせる設計をするよりどちらか一方を先に開発してその技術と部品をフィードバックしたほうが良いのではないか、と。
    幸い両機とも無事に空を飛んでいますがこのことは今回取り上げられた3つの計画にもあてはまるのかと。
    F-111とF-14計画では両機の統合開発では失敗しましたが、F-111戦闘爆撃機として(というか空軍の要求がそうだった)成功し、F-14は海軍が途中で計画に見切りをつけ一部F-111の技術をもとに完成しました。
    F-4は海軍のものを少しの改造で転用しました。ここでは制空戦闘機として失敗と書かれていますが、その他の空軍機と比較して良好な空戦能力を発揮しました。
    それで今回のF-35協同開発計画ですが原型機を作らず同時開発したからグダグダになったかと。
    一応A型が原型となっているようですが。
    素人の意見としてはC型を最初に開発すべきではなかったかと。
    まずある程度余裕や汎用性を持たせた最強のC型を作り、そこからいらないものを省きその分装備を足して設計を最適化したA型を作り、A型の後か同時並行で技術と部品を流用したB型を作れば良かったかと。

    • yakumili より:

      コメット様、コメント頂きありがとうございます。

      F-35については、まったく先が読めませんね。ただし現代においては戦闘機単体の性能よりも「統合システム」としての能力を要求されますから、こと早期警戒管制機を含めた統合環境の完成度と量においてアメリカは他国の追随を許しません、それらがF-35の運用を可能としてしまうのでは、とも思います。

      F-35の初陣がいつ・どこになるかは想像できませんが、その動きには目が離せませんね。

  5. コも より:

    >ステルス機能がいつでも100%威力が発揮できるとは限らない。またテクノロジは追いかけっこだ、いつF-35のステルス性能が破られるかわかったものじゃない。
    全くもって同意ですね。ステルスに対する研究が進んでいるのは当然ですし、将来的には破られるでしょう。映りにくいとは言え500ノットで飛ぶ鳥なんてありえませんからね。F-117なんて原始的なレーダーで撃墜されてますし、ステルスなんてコストの無駄です。
    F-35が5世代機たるのはステルスがあるからであって破られてしまえば、ただの高価な4.5世代機。コストの面でも生産性の面でも他の安価な4.5世代機(F16V等)に劣り、使う意味がなくなります。
    それでも、『全周視界や全周発射があり有利だと』いう人も居ますが、視界外戦闘が基本の現代では”あればいい程度”の機能でしかありません。

    >あれもできる、これもできるなんて戦闘機が使い物になるわけない
    これも同意。機銃弾を180発しか積めない戦闘機でA-10と同じ任務ができるわけがありませんし、あれもやろうこれもやろうとした兵器はどっちつかずになり失敗してます。F-16で爆撃もしてましたが、A-10を差し抜くほどの活躍は到底不可能でした。
    その点、破格の高コストですが、制空特化のF-22はステルスが破られても文句なしに強いので性能的には成功していると思います。

    山嵐様のコメントにもありますが、特色があり代替機のないB型は私も使えると思います。しかし、その他の方は政治的理由で使うのかなと思いますね。

    • yakumili より:

      コもさん、コメントありがとうございます。

      別コメントにも書きましたが、「予算の浪費」をアメリカはすなわち悪と考えていないようでもあり(?)、国力をバックにしたパワープレイこそアメリカならでは、と言えてしまうものまた事実ではあります。早期警戒管制機で敵よりも数段上の「マネジメント」をやられてはもはや手も足もでますまい。その威力の前ではF-35の欠点すら些細なコトなのかもしれません。

      問題はそこまでのパワープレイができないのにアメリカの機材を使わざるを得ない我が国なわけでして・・・(早期警戒管制機を持っていてもそれを生かし切る戦闘(ファーストルック・ファーストキル)を行う土壌(政治も含めて)があるのだろうか?

      これからもよろしくお願いいたします。

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